「また通じなかった…」外国人との会議で感じた、あの恥ずかしさ
「ミーティングで英語を話したら、何度も聞き返された」
「海外出張中にコーヒーを注文したら全然違うものが来た」
「プレゼンで一生懸命話したのに、相手の顔が”???”という表情になった」
こうした経験をして、こっそり傷ついた社会人の方は少なくないと思います。英語の文法は問題ない、単語も知っている、なのに「発音のせいで伝わらない」——これほど悔しいことはありませんよね。
発音のコンプレックスは、英語力の問題ではなく「知識の問題」です。正しい方法を知れば、大人からでも確実に変わります。
この記事では、30〜40代で英語を使う機会が急に増えたある会社員たちの「ビフォー・アフター」を軸に、今日から始められる発音改善の3ステップをご紹介します。
なぜ日本人の英語は「通じない発音」になってしまうのか
日本人が英語の発音で苦労するのは、能力の問題でも努力が足りないせいでもありません。理由はシンプルで、「日本語と英語の音のシステムが根本的に違う」からです。
日本語の母音は「あいうえお」の5種類だけです。一方、英語には20種類以上の母音があると言われています。日本語脳でカタカナに変換しながら英語を話すと、どうしても「日本語的な音」になってしまいます。
たとえば、”Thank you”を日本語の「サンキュー」で言ってしまうと、ネイティブスピーカーには別の言葉に聞こえることがあります。”th”の音(舌先を軽く歯に当てて息を出す音)が日本語にはないため、無意識に「s」や「t」の音に変換されてしまうのです。
さらに、学校教育でのリスニング量が少なく、「英語の音を耳で正確にとらえる訓練」をほとんどせずに社会人になる方が大多数です。
「通じない発音」の原因は才能ではなく、ただの「未学習の音」。それだけです。
ビフォー・アフター①:「th」の音が出せなかった田中さん(38歳・営業職)
Before:外資系上司との会話が苦痛だった
田中さんは国内メーカーの営業部に勤める38歳。数年前に会社が外資系企業に買収され、上司が外国人になりました。週次ミーティングは英語で行われるため、毎週が憂鬱だったといいます。
「特に”this”や”that”、”the”など、よく使う言葉が全然うまく言えなくて。”da”や”za”みたいな音になってしまって、上司に笑われたこともあります。恥ずかしくて会議で発言するのが怖くなりました」
After:「th」の音を習得後、会議が少し楽しくなった
田中さんが取り組んだのは、YouTubeの発音解説動画を使った「音の正確なインプット」でした。「th」の音は、舌先を軽く上の歯に当て、息を前に押し出す音だと知り、毎朝5分間鏡の前で練習。3週間後には自然に出せるようになったそうです。
「一つの音が直るだけで、自信が出てきた。”the”が正しく言えたとき、上司がうなずいてくれたのが嬉しかった。それから少しずつ発言できるようになりました」と振り返ります。
ビフォー・アフター②:アクセントを全部間違えていた鈴木さん(34歳・エンジニア)
Before:単語は知っているのに伝わらなかった
鈴木さんはITエンジニア。TOEICは620点で単語力はあるのに、英語で話すと相手がきょとんとすることが多く、自信をなくしていました。
原因を探っていくと、アクセントの位置が間違っていたことがわかりました。”record”(名詞はREcord、動詞はreCORD)、”address”(名詞はADdress、動詞はaDDRESS)など、品詞によってアクセントが変わる単語を全部フラットに読んでいたのです。
After:辞書のアクセント確認を習慣にして3ヶ月で変化
鈴木さんが始めたのは「新しい単語を覚えるときは必ず辞書でアクセント記号を確認する」という小さな習慣。加えて、Google翻訳やForvoで正しい発音を耳で聞くようにしました。
「3ヶ月後、アメリカから来た技術者に自分のプレゼンが伝わって、その場でディスカッションが始まったとき、やっと英語で仕事ができる気がしました」と話します。
ビフォー・アフター③:「r」と「l」の区別ができなかった山本さん(41歳・管理職)
Before:「right」と「light」が同じに聞こえる…
山本さんは製造業の課長。海外サプライヤーとのやり取りが増え、英語でのメールは書けるものの、電話やビデオ会議になると途端に自信がなくなっていました。
「”r”と”l”の違いがよくわからなくて、”correct”と”collect”を混同して恥ずかしい思いをしたことも。リスニングでも聞き分けられないから、会議の議事録を書くのも一苦労でした」
After:音の「物理的な違い」を知ったら急に区別できた
山本さんが助けられたのは「音の仕組みの解説」でした。「r」は口の中で舌が宙に浮いた状態で出す音、「l」は舌先が上の前歯の裏側に触れる音。この違いを図解で見て初めて「なるほど、全然違う音なんだ」と気づいたそうです。
「仕組みがわかったら急に練習が楽しくなった。毎朝の歯磨き中に”red light, red light”と繰り返すだけで、2ヶ月後には自信を持って言えるようになりました」。
発音は「感覚」ではなく「仕組み」を知ることで、突然クリアになる瞬間があります。
発音改善の3ステップ:忙しい社会人でも続けられる方法
ステップ1:「自分の弱点音」を特定する(所要時間:30分)
まず、自分がどの音が苦手なのかを把握することが出発点です。日本人が特に苦手な音は以下の通りです。
- th(無意識にサ行・タ行で代替してしまう)
- r / l(どちらも同じ音に聞こえる・発音できない)
- v / b(どちらも「バ行」になりがち)
- 単語のアクセント(すべてフラットに読んでしまう)
- 語尾の子音(”make”の最後の”k”が消えてしまう)
無料アプリ「ELSA Speak」はAIが発音をリアルタイムで採点してくれるので、自分の弱点を客観的に把握するのに最適です。まずここから始めてみてください。
ステップ2:1音ずつ、口の動きから直す(1日5分×1ヶ月)
弱点がわかったら、一度に全部直そうとしないことが重要です。まず1つの音に絞り、「口と舌の正確な位置」を意識して練習します。
YouTubeで「th 発音 日本人」「l r 違い 発音」などで検索すると、口の動きを丁寧に解説した動画が無数に見つかります。鏡の前で口の形を確認しながら、1日5分練習するだけで、1ヶ月後には確実に変化を感じられます。
大切なのは「完璧な発音」より「意識して練習する習慣」。少しずつ近づければ、それで十分です。
ステップ3:実際の音声に合わせてシャドーイングする(1日10分)
発音の基礎が少し身についてきたら、「シャドーイング」で総合的に鍛えましょう。聞こえた音をそのまま真似して声に出すシャドーイングは、発音・リスニング・英語のリズム感を同時に改善できる非常に効果的な練習法です。
TED Talksの短いスピーチや、NHK Worldのニュース音声など、スクリプト付きの音源が特に効果的です。最初はゆっくりのスピードから始め、慣れてきたら通常速度に挑戦しましょう。
今日からできる!発音改善の具体アクション
「やってみたいけど、何から始めれば…」という方のために、今日から実行できるアクションをステップ別にまとめます。
- 今すぐ:ELSA SpeakアプリをDLして、発音スコアを確認する(所要5分)
- 今夜:YouTubeで「th 発音 日本人」を検索して1本だけ動画を見る
- 明日の朝:鏡の前で”th”の音を10回練習する(歯磨きのついでにOK)
- 今週中:TED Talksの5分以内のスピーチを1本選んで、シャドーイングを試す
- 今月中:1つの弱点音を集中的に練習し、変化を録音で比較する
まとめ:発音は「センス」じゃなく「知識」で変わる
英語の発音が苦手な社会人の多くが、「自分は発音音痴だから」「今更直らない」と諦めてしまいます。でも今回ご紹介した3人の事例が示すように、発音は正しい知識と少しの練習で、大人からでも確実に変えることができます。
重要なのは、完璧なネイティブ発音を目指すことではありません。「相手に伝わる発音」を身につけることです。その最初の一歩として、今日まず1つの弱点音を調べてみてください。
「発音が少し変わる → 英語で話すのが楽しくなる → もっと使う機会が増える」——この好循環に入れた瞬間、英語学習が苦痛ではなくなります。
発音を意識した英語学習の次のステップとして、ぜひこちらの記事もご覧ください:
一緒に、英語をもっと「自分のもの」にしていきましょう。



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